金融知識を通じて社会を考えよう(2)

自治体によっては、返礼の特産品などではなく、障害者用の車イスの移動を容易にするための補助具に支出する寄贈権とするなど、使途を社会貢献的なものと限定し募集するケースも徐々に増えてきました。

また、最近よく耳にする言葉ですが、クラウドファンディングという言葉をどこかで聞いたことがあるでしょうか。

不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行なうことを指す、群衆と資金調達を組み合わせた造語です。

ネットで小口融資という感覚で、ベンチャー支援にも活用されています。
資金を出す個人がファンドに出資します。
ファンドの運営企業は個人から集めた資金を企業や個人に貸
し出します。
ファンドの運営企業は、ベンチャー企業に融資した金利と投資家に分配した利回りの差額を収益として入手します。

 

この種のクラウドファンディングは年々拡大していて、矢野経済研究所の調査では、2014年度の市場規模は197億円を超えたとされています。

何かに共感して資金を出す、これは資金を拠出する側にとっても魅力的なものでしょう。
共感型投資と言われる所以です。
なかには被災地支援の事業を営む事業者が資金提供をネットなどで呼びかけるファンドもあります。

ただ一方で、クラウドファンディング類似の詐欺的な資金調達も見られ、被害に遭うといった事例も発生していますので注意が必要です。
「金融」というと、お金儲けの話だと思うかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
お金の使い方は、間接的に社会に影響を与えることになるからです。

 

チョコレートやコーヒー、バナナなどのように原料生産国が主に第三世界にある場合に、その原材料の収穫に児童や女子が無償もしくは安価な労働力として提供され、その結果、市場に低価格で出回る商品がなおも存在しています。
そこで、生産地で公正な取引(フェアトレード)が行なわれるよう、適正な価格で取引している事業者を支援するために、相応の価格で購入する運動がフェアトレード運動と呼ばれます。
買い物を通じて世界を変えようという意思表示と捉えることもできるでしょう。

また、ユニセフや赤十字の歳末の助け合いに寄付をすることもあると思います。

 

自由主義経済ですから、誰が何にお金を使おうとまったく自由な世の中なのですが、限りあるお金の行方に思いを馳せて、たまには、自分の差し出すお金が社会や地域に貢献している、平和や環境保全に役立つ、そんな使い方をしてみる……それもまた、金融リテラシーの一部なのです。

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